【2019年度版】初心者でもわかるようにRPAについてまとめてみた
昨年よりよく単語を耳にするようになった”RPA"ですが、具体的に何ができるのか皆様わかりますでしょうか?
自分の仕事を代わりに行ってくれる”救世主”のように扱われていますが、PC上の業務すべてを自動化できるツールではありません。
適用範囲を見定めなければ、十分な投資対効果は得ることができません。
そのため、本日は改めてRPAがもたらす効果についてお伝えいたします。
<目次>
Ⅰ.RPAとは
RPAとはRobotic Process Automationの略でPC上の操作を記憶し、自動で処理をしてくれる自動化ツールです。
今まで、自動化といえばハードウェアが主流でした。
皆様も食品工場などで大型のベルトコンベアや包装機械を活用して、高速に製品を大量生産をしているのを見たことがあるのではないでしょうか?
それをソフトウェア化としてPC上の操作の自動化を実現させたのがRPAです。
Ⅱ.RPAとExcelマクロ機能の違い
類似したものとしてExcelのマクロ機能などがありますが、以下のような違いがあります。
<自動化の適用範囲>
・Excelマクロ:office製品、ブラウザ操作(基本IE)
・RPA:office製品、ブラウザ操作、インストールしているソフトウェア
<処理の覚えさせ方>
・RPA:マウス操作、画面テキスト読み取るなどすでに用意されているアクションを組み合わせるだけ
まとめますと、
RPAはExcelと比較して”ノンコーディングで、かつ自動化対象範囲が広い”という点が異なります。
Ⅲ.RPAで業務改善できること
基本的にはPC上の”定型業務”をすべて自動化することができます。
例えば、以下のような業務はないでしょうか?
「エクセルから販管システムへの打ち込み作業」
「販管システムから見積書等を作成するためにエクセルに打ち込み作業」
「定型文のメール送信」
、、などなど、
これらはすべてRPAにより自動化することができます。
ポイントは”定型業務”か否かです。
Ⅳ.RPAで自動化できない業務
定型化することができない業務は基本的にRPAにより自動化させることは難しいです。
例えば、以下のような業務です。
「取引先からのメール返信」
「カスタマーサポート業務」
「クリエイト業務」
このような、人間が思考をしないといけない業務はRPA化は困難です。
また、PDFや画像を文字として認識させ(OCR技術)Excelなどに打ち込ませること業務も、現時点では実現が難しくなっています。
Ⅴ.主要なRPA製品
①WinActor(NTT)
NTTグループが開発したRPA製品で、日本国内ではTOPシェアです。
Office製品や各システムなどの操作が可能で、また、完全日本語対応のため処理を覚えさせるのも簡単です。
価格が以下のようになっており、大手・中堅向けの金額になっている印象があります。
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1台あたりの年間利用料(保守料を含む)は標準価格90万8,000円(税抜)程度
※WinActor実行版は標準価格24万8,000円(税抜)程度
②BizRobo!(RPAテクノロジーズ)
サーバを1台用意するだけで、いくつものロボットを作成することができるため同時並行で複数の業務を実行させることができます。
また、日本語対応のRPAのトレーニングツールも提供されているため、操作を簡単に覚えることができます。
しかし、価格が以下のようになっているため、大手企業向けの印象があります。
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最低利用料は標準価格年間720万円(税抜)程度
③UiPath(UiPath株式会社)
BizRobo!のようにサーバでの中央管理ができるとともに、各PCにインストールし小規模の自動化ができるのが特徴。
2018年10月には完全日本語対応を行い、着実に導入件数が伸びています。
価格帯も以下のようになっており、比較的小規模な中小企業などにお勧めしたい製品です。
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最小構成(開発環境×1、実行環境×1)で標準価格52万5,000円(税抜)程度
Ⅳ.まとめ
RPAは高いです。
そのため、きちんと投資対効果が出るのか判断し導入を検討する必要があります。
RPA営業の一つとして、削減される工数×平均時給を算出し「○○円/月の削減ができますよ」と訴求いたしますが、実際は、削減された分の新たな人間でしかできない業務を生み出せなければ意味がありません。
RPAの導入に関しては、自社・自分の業務ににてRPAの活用を考えた場合に、どれくらいの削減効果とそれによって生産性向上が図れるかを計算することから始めましょう。