丸の内のITコンサルライフ

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【部下のキャリア形成ツール】メンタリングについてまとめてみた

メンタリング

「○○さん新しく入ってきた部下の育成責任者お願い!」

と、仕事においては、自分が受け持つ後輩はある日急に生まれます。

 

しかし、マネジメントというのは中々学ぶ機会がないため、初めて後輩・部下を持った方は困惑した経験があるのではないでしょうか?

また、この四月に入社した新入社員の育成責任者になったものの、どのように上司・リーダーとして接したらいいのか悩まれている方も少なくないかと思います。

 

今回はそのような、部下の育成に悩まれている方向けの記事です。

もしかしたら、その悩みは今回お伝えする”メンタリング”をスキルとして身に着けることで一気に解決するかもしれません。

 

<目次>

 

Ⅰ.メンタリングとは

①定義

メンタリングとは「職業という世界において、仕事上の秘訣を教え、コーチし、役割(ロール)モデルとなり、重要な人物への紹介役を果たすなどによって、メンタリングの受けて(メンティ)のキャリア発達を援助する存在」と定義されます。

 

例えば、

皆様は今まで以下のような先輩に出会ったことはないでしょうか?

・「その人がいたから今の自分がいる」と思える先輩

・「今でもどんなことも相談できる」先輩

・「人として取るべき行動」を教えてくれた先輩

 

これらの先輩は恐らく以下のようなことを行っていたと思います。

・何となく気にかけてくれて、面倒を見てくれた

・仕事がうまくいくように根回しをしてくれた

・キャリアのために相談すべき上司を教えてくれた

 

このような先輩の行動がまさに”メンタリング”です。

つまり、部下の”キャリア発達を目的”としティーチング・コーチング”を行ったり、部下と他の上司との接点を作る行為がメンタリングです。

コーチングに関する記事はこちら> 

it-consul.hateblo.jp

 

Ⅱ.メンタリングがもたらす効果

①部下の成長と定着

メンタリングを通して、部下はメンター(上司)をロールモデルとしながら成長をしていきます。また、同時にメンターが部下に対して親身に相談に乗り、時として別の上司の紹介やキャリア形成の手助けをすることで、部下が自己キャリアをイメージしやすくなります。

 

同時に、メンタリングの中で必然的にコミュニケーション量が増え、また他の上司の紹介も行うため、会社の中での人間関係が良好になり離職率が低下します。

 

②メンター自身の成長

メンターがロールモデルとなり、部下にティーチングを行うためメンター自身の成長促進にもなります。

また、メンタリングの中でら部下より”キャリアに関する質問”が投げかけられるかと思いますが、それに対してじっくり考えることでメンター自身が自己のキャリアを振り返るきっかけにもなります。

 

更に、メンターはメンタリングの中で部下の表情や状態を見て、何を、どのように教えるべきか考える必要があり、同時にメンター自身が偏った意見や思い込みがないかを確認し、部下の立場になり対話を行うことで、ティーチング力/コミュニケーション力の向上につながります。

 

Ⅲ.メンタリングの方法

①目指したいキャリア/目標の設定

最初に部下のキャリア形成の共有を行う必要があります。

 

・仕事を通じてどのような社会人になりたいのか

・1年後、3年後、5年後どのような事を行いたいのか

・そのために、今行いたいことは何か

 

また、この段階でロールモデルとしてどのような方が適正かを把握する必要があります。

 

②チャレンジできる機会の提供

①で決めたキャリア/目標を達成するにあたって道筋を作る必要があります。

例えば、3年後に昇格を目指すのであれば今年度・今月・今週はどのように業務に取り掛かる必要があるのでしょうか?

 

また、メンターとして、そのプロセスを作るためにどのようなサポートができるかをこの段階で考えましょう。

 

③周囲のサポート

メンタリングの中で重要な事の一つが、部下を重要人へ紹介することです。

キャリア形成を行う上で、部下が話を聞いたほうが良い方を選任し1on1MTGができる場をメンターが提供してあげましょう。

 

④成功体験

①で設定したキャリアのビジョンや目標に対して、常に強く意識し続けることは難しいです。例えば、キャリア形成のために仕事を依頼したもののうまくいかず挫折してしまった場合は、部下が自己のキャリアに対して自信を無くしてしまう恐れがあります。

 

それを防ぐためにも、小さな成功体験を積み上げていく必要があります。

そのためにも、②にて設定する行動プロセスは詳細に分解し、それぞれで小さな目標を設定し達成させることで、成功体験をして頂きましょう。

 

⑤①~④を繰り返す

メンタリングを行う上で重要なことは、上司と部下の信頼関係です。

そのためにも、多くのコミュニケーションが必要になります。

 

したがって、①~④の周期を年や月に1回のペースで行うのではなく、なるべく短いスパンで行うようにいたしましょう。

また、高頻度でPDCAサイクルを回すことで、各状況の確認&微修正を行うことができるため、より効果の高いメンタリングを行うことができます。

 

私は、定期的に行われる1on1ミーティングのなかで、このメンタリングを行うことをおすすしています。

<1on1ミーティングに関する記事はこちら>

it-consul.hateblo.jp

 

Ⅳ.まとめ

初めて部下を持つとどのような方でも育成方法に困惑いたします。

それは、人的マネジメントをほとんどの方が受けていないため当然の状況だと思います。

 

しかし、すでにその分野は先進しており多くの事例と共に原理原則が確立されています。

 

新しく、育成責任者として部下を持った方はそのようなマネジメントに関する知識を自ら学び、部下のキャリア形成のサポートができるように努めましょう。

そして、このメンタリングが少しでも皆様のお役に立ちますと幸いです。